息ができない
- 古川和子
- 2018年12月6日
- 読了時間: 1分
先日中皮腫の手術を終えた患者の妻から「息ができないほど苦しい」と連絡が有りました。
夫の手術は無事に終えたけれども、心が不安定になっています。
このご夫妻は様々な問題を抱えて遠方より来院しています。
地元にいる家族のこと、今後のこと…夫はICに入って妻はひとり病室で待っています。
孤独な空間が余計に妻を不安にしているようです。
検査・手術と必死になって駆けてきたけど大きな山を越したいま、見えない明日に不安を募らせています。
元会長の中村實寛さんが「明日をください」と叫んだ、その姿が浮かんできました。
医療が進歩して、治療法の選択肢が増えたけれども、個々人の不安は10年前となんら変わりません。
早期診断が可能になり、中皮腫患者発見につながりました。
そして中皮腫患者が増えたぶんだけ、悩み苦しみの量も質も増えました。
「心の右も左もわからなくなり、迷子に…
自分を取り戻す努力します」
悲痛な叫びに何もできない自分が悔しいです。
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