堺市報告
- 古川和子
- 2018年3月7日
- 読了時間: 4分
先日から報告させてもらっている「堺市アスベスト問題」は、3月5日の堺市議会本会議で長谷川俊英議員が鋭い追及を行いました。
しかし残念なことに私は議会傍聴に行くことが出来ませんでした。
そこで以下の長谷川議員のブログより引用してご紹介します。
長谷川さん、失礼します(^-^;
3月5日 (月) 朝から雨になりましたが、最高気温は17.8℃。市議会議場で汗ばみました。 今日の大綱質疑で質したのは、北部地域整備事務所のアスベスト除去工事をめぐる情報隠蔽事件です。 一昨年6月には、煙突にアスベスト材があるという、ごく初歩的知識を建築部職員が持ち合わせていなかったため、隣接する保育園にアスベストがれきを飛散させました。 今回は、そのアスベスト材を除去する工事で、測定業者から「まだ除去残しがある」と指摘されているのに、確認もしないで工事を完了させたのです。 しかも、「除去残し」や、現場で「目視確認できるアスベストが検出された」との指摘など、担当職員にとって都合の悪い部分を「測定結果報告書」から削除するよう、元請け業者に指示していました。 ●市民の情報公開請求で発覚 そんな、とんでもない情報隠しが、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の前代表・古川和子さん(堺市在住)が、情報公開請求で得た資料に疑問を抱いて明らかになったのです。 今日の質疑で、市当局は「測定業者と協議せずに削除したのは不適切だった」と認めました。 しかし、測定業者が会社印を押して提出した「測定結果報告書」を、作成者に断りもなく変造することは、刑法の私文書偽造罪に問われ可能性さえあります。財務省による森友関係の公文書改ざんが指摘されていますが、堺市では不都合な部分を削除して、公文書になることを妨げたのです。 ●ピンぼけの市長答弁 そこで、「このような職員の行為は市民目線か」と竹山市長に質しました。市長は「除去工事の安全は確保できている。ただ、患者の会の皆さんへの対応は丁寧・慎重さを欠いており遺憾だ。職員がもっとコミュニケーションを高めるべきだ」と答弁。人間関係に問題があったという市長の認識は、議論の本質が見えていないと疑われます。 もっとも、その原因は、関係職員から正確な報告が上がっていないからに違いありません。予算委員会で改めて追及することを予告しました。 ●代表監査委員は「当たり前のことができていない」と指摘 ところで、除去工事を請け負った業者には、すでに工事代金(約2300万円)が支払われています。「除去工事」を発注し、「除去残し」が指摘されているのに、その確認をせずに公金を支払う行為は妥当でしょうか。 代表監査委員に見解を求めたら、「手続き上、ごく当たり前のことを当たり前にしていなかった可能性があると認識している。今後そんなことがないように注意して監察していきたい」と答弁。「しっかり監査をしていただきたい」と、要望しました。
3月6日 (火) 今日は、また気温が下がりました。6.3℃~10.8℃。7℃の差は大きいです。 昨日の本会議での議論が、今朝の朝日新聞で報じられました。また、産経新聞にも記事が掲載されています。 私が測定業者に確かめたら、「写真やコメントは、測定結果の真実性を説明するためのもの」とのこと。その部分を、「報告書の目的と異なる」(朝日報道)として、作成者に断りもなく一部を抜き取ったり、ごまかすためにページ番号を消すなどのことが許されるはずがありません。 ●古川さんの指摘がなければ隠されたまま 抜き取り部分には、除去工事が完成したはずの煙突内に、まだアスベストが残っているとの記載もありました。 もし、古川さんが情報公開請求し、公開資料の不自然さを見つけなかったら、何年か先に煙突を解体するとき、またアスベストの拡散が起こるところでした。 昨日の本会議は、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の方々がたくさん傍聴されていました。堺市だけでなく、大阪市や東大阪市から足を運んで下さった方もあります。 アスベストによる健康被害の苦しさを体験している方々にすれば、行政指導に当たるべき堺市自身がアスベスト飛散事件を繰り返すなど、信じられないこと。無自覚な堺市職員の対応に、きっと、驚きと怒りを感じておられるでしょう。
長谷川議員は「アスベスト市民ネット」の仲間でもあります。
全国各地で長谷川さんの様な議員さんが活躍してくださると、アスベストリスクの無い社会になります。
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