作業服、妻もアスベストばく露
- 古川和子
- 2017年11月18日
- 読了時間: 2分
夜、知人から電話がありました。
久しぶりにM子さんから架かってきた電話は、彼女の沈んだ声で始まりました。
「え~!なんで?」を経て「ご主人の作業服洗濯が原因かも」に辿りつきました。
M子さんの夫は胸膜中皮腫で10数年前に他界しています。
その数十年前に仕事で吸ったアスベストが原因でした。
夫の作業服を洗濯していたM子さんも、アスベストばく露の所見が確認されたそうです。
診察した医者からいろいろと質問された結果も「作業服でしょうね」となったようです。
M子さん自身は「もうじき74歳だから」と、開き直りの心境だといっています。
でも、もしかしたら一緒に吸引したかもしれない娘を案じていました。
M子さんの話を聞きながら、背筋が寒くなる感じがしました。
着信が入ったときに外出先だったので、寒い戸外での会話は心が凍り付きそうでした。
しかし、普段はおっとりしているM子さんが妙に逞しく感じたのも変な感じがしました。
「相談できる仲間がいるから、安心している」と幾度か語ったM子さん。
「大丈夫!、夫婦して中皮腫になった事例を私は知らない」などと、トンチンカンな返答をする私でした。
家庭内ばく露、作業服の洗濯からばく露、などいままでにたくさん聞きました。
しかしこんなに身近にあるとは、新たな恐怖を感じました。
じつは先日から気にかかっている人がいます。
彼女もまた夫の作業服洗濯が原因でアスベストばく露した可能性があり、検診結果を危惧しています。「近いうちに話します」と連絡があったので、心配です。
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