治療のほかにも必要なこと
- 古川和子
- 2017年11月6日
- 読了時間: 2分
先日、遠方から中皮腫患者のKさんが兵庫医科大学の診察を受けるために来阪(ではなくて…来尼?)しました。
兵庫医科大学の呼吸器外科長谷川先生の診察を受けて手術日が決まりました。
長谷川先生は多くの患者から信頼されていると聞いています。が、とうぜん手術を含めて諸々の不安が患者を襲ってきます。
お連れ合いの奥様にとっても大変なことです。
地元病院で手術を行うとしても命がけの大手術なのに、見も知らない土地に来ての手術です。
地元でKさんをサポートしている方から「どなたか兵庫医大で手術した患者さんを紹介してほしい。できれば奥様のサポートも…」と依頼がきました。
そこで私は無い知恵を絞って考えた結果、地元に住んでいるNさんご夫妻にお願いすることにしました。
Nさんは4年余り前に胸膜中皮腫の手術を、同じく兵庫医大の長谷川先生の執刀で受けました。
当初は術後の痛みなども訴えておられましたが、現在は仕事にも復帰しており、症状も安定しています。
また、Nさんに限らず身体の痛みよりももっと深刻な痛みがあります。それは「心の痛み」でした。
心の痛みはまだ完治していないかもしれませんが、Nさんの声はとても明るくて元気でした。
さっそくNさんはKさんに電話してくださいました。
翌朝Nさん夫妻がKさん夫妻に会うために宿泊先のホテルまで出向いてくださいました。
Kさん夫妻にとってはどれほど大きな励ましになったことでしょうか!
「今後も出来ることが有れば言ってください」と申し出てくださったNさん夫妻です。
いくら頑張ってみたところで私は患者当事者ではありません。しかしこのようにして患者とその家族が支え合ってくだされば、勇気100倍、力は1000倍になります。
他にも「心を救ってください」と医師にお願いしている方がいます。
この方のケースも、報告できると嬉しいのですが。
満ち足りた現代にも治療難民、医療難民が溢れています。
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