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石綿肺から肺がんが発症

  • 執筆者の写真: 古川和子
    古川和子
  • 2017年9月7日
  • 読了時間: 2分

お盆前のこと、久しぶりにKさんから電話が入ってきました。

「久しぶり!お加減はいかがですか?」との私の質問に驚きの答えが。

「その後、肺がんを発症して今年の年末まで持たないといわれている」

「え~、そんな」と私は絶句しました。

Kさんは、長年の防水工事に携わり「アスベストを浴びるほど吸った」と言っていました。

防水工事でなぜ?…と思いましたが、その当時は、Kさんが仕事をしている近辺で吹き付けのアスベストをどんどん吹いている時代だったのです。

阪神大震災の直後から神戸のポートアイランドなどに通ったそうです。

倒壊した建物の横で、損壊した建物の「雨漏り防止工事」をしたそうです。

壁や屋根裏にはアスベストがたくさん使用されていた中を、工事したそうです。

また新幹線のトンネルも被害を受けたので徹夜で復旧工事をしました。

ある時期からKさんは息苦しくなり、しんどくなりました。

しかし働かなければ、生活が大変です。

呼吸困難から在宅酸素を導入しました。

それでも、なかなか労災認定は認められませんでした。

Kさんは携帯酸素ボンベをリュックに入れて背中に背負って、仕事に行きました。

「苦しくて死ぬかと思った」と回想しています。

やがてKさんは労災認定が決まり、毎月の休業補償が支給されるようになりました。

高度成長期の日本を支えてきた労働者が、何も知らないで吸ってきたアスベストが原因で病気になったのです。せめて今後は生活の心配をすることなくゆっくりと養生してほしいと願いました。

しかしKさんは石綿肺から肺がんを発症していたのです。

「死ぬまでに会いたい」というKさんの声には力が無く、胸が張り裂けそうでした。

この間の日程調整がうまくいかなくて、やっと明日の午後にはKさんに会いに行くことが決まりました。

会えるのは嬉しいけど、どんな顔しているのか、どんな姿になっているのか不安です。

今日はから東京亀戸の事務所で会議です。

明日の午後会いに行きます。


 
 
 

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